和牛の近交係数早見表
「コーハイ君」のページ

はじめに

「コーハイ君」ってなに?

ダウンロードから解凍までの手引き

「コーハイ君」の使い方は?

使用上の注意

より詳細な近交係数計算に特化した「コーハイ君β版」

始祖牛リストが褐毛和種の種雄牛になっている「あか牛版」

2022.6/27 「あか牛版」を公開しました。
2022.7/21 「あか牛版」始祖牛を追加しました。

2024.9/24 「通常版」バージョンアップしました。

※旧エクセル版は提供を終了しました
PCの都合で旧エクセルしか使えません!という方は個別にお送りしますので、
肉牛新報社までメール等でお問い合わせ下さい。

※なお旧エクセル版をご使用の場合、ソフトが重くて使いづらいと感じることがあるかもしれません。
そんなときは始祖牛データの中から、「自分の使う種牛、母牛の4代祖までには絶対に出てこない」
と思う始祖牛を削除(行ごと)していくと、動作が幾分軽くなります。
削除したら最後に並び替え処理(下記参照)をするのをお忘れ無く!


2021/5/6 バージョンアップ履歴をリンク先に収納しました。

バージョンアップ履歴

はじめに
「妹の娘(めい)と結婚したい。」と言えば、人間の世界ではもちろん「ノー」ですが、和牛の世界ではごく普通に行われている交配です。

たとえば、1代祖が「平茂勝」、2代祖が「安福」の母牛と、安福の息子である「安福165の9」の交配はおじめい交配にあたりますが、生まれた子牛は、肉質と体積が期待できるサンドイッチ型交配となり、市場で高値で取引される場合が多いのではないでしょうか。

しかしこのような近親交配は、まれに発育が悪かったり、病気に罹りやすい子牛が生まれる危険性があります。また最近は、ほとんどの種雄牛が「安福」「平茂勝」「第7糸桜」「茂重波」等のスーパー種雄牛を祖先に持っており、どうしても近親交配になってしまうという困った現実もあります。

こんな問題を解決するため、家庭用パソコンの計算用ソフトである「エクセル」を使って、簡単に近交係数が計算できる早見表、名付けて「コーハイ君」を作ってみました。

(中島敏明氏)
(肉牛ジャーナル2007年3月号より)
「コーハイ君」ってなに?
「コーハイ君」は岐阜県下呂市在住の獣医師、中島敏明氏が製作した「和牛の近交係数の早見表」です。決して簡単ではない近交係数の計算が、牛の血統を入力するだけでできます。

マイクロソフト社の「エクセル」で製作されているため、使用するには「エクセル2007」以上のバージョンのソフトが必要です。

「コーハイ君」はフリーウェアですので、どなたでも自由に無料でご利用いただけます。
ダウンロードと解凍の手引き
下のボタンを押すと、コーハイ君をダウンロードできます。

コーハイ君(新エクセル版)をダウンロード! (約5MB・解凍後も5MB)
2024.9.24 バージョンアップ!

zip形式の圧縮フォルダです。ウインドウズの方はフォルダを直接開いて、中に入っているエクセルファイル「コーハイ君(20240918更新)」をパソコンのお好きな場所にコピーしてください。


★コーハイ君「あか牛版」

 北海道で褐毛和種の一貫経営を営んでいる長島正典氏が、コーハイ君の「あか牛版」を作成して下さいました!既存のコーハイ君の種雄牛データを褐毛和種の種雄牛データに置き換えたものです。
 黒毛和種以上に近交係数の高まりが交配上の課題となっているあか牛において、簡易的にすばやく近交係数を計算できるツールは、かなり利用価値が高いのではないかと思います。長島氏からデータ提供と公開を快諾していただきましたので、みなさまどうぞご活用下さい。

コーハイ君(あか牛版)をダウンロード!(新エクセル版・約5MB)
2022.6.27 公開!
7.21 Ver-up!!


「コーハイ君」の使い方は?
(ツールバーや項目の表示はエクセルのバージョンによって異なります)
まずは「ダウンロードと解凍の手引き」から、「コーハイ君」をダウンロードし、解凍して下さい。「コーハイ君(20240918更新)」というエクセルファイルが「コーハイ君」です。
種雄牛を入力するだけで近交係数を計算します!
「コーハイ君」を開くとまず右のような画面が表れます。これがメインシートです。

左端の黄色い部分に種雄牛の名前をひらがなで、上端の黄色い部分には雌牛の血統を4代祖までひらがなで入力します。すると中央部分の表に自動計算された近交係数が表示されます。

この際、近交係数が6.25%以上〜12.5%未満(おじ・めい交配)の場合は注意すべき交配として黄色に、12.5%を上回る(祖父・孫交配)場合は危険な交配として数値が赤色で表示されます。

1シートで、種雄牛25頭、雌牛10頭の入力が可能です。
試しに「安茂勝」の欄を別の種雄牛に変えてみましょう。

黄色い部分、ひらがなで「やすしげかつ」となっているところに、別の種雄牛名を打ち込みます。

なお、行数や列数の追加は出来ませんので、上書きで入力してください。
ひらがなで「かねゆき」と入力してみました。

すると右側の血統が自動的に「金幸」のものに書き換えられ、近交係数の計算が自動的に行われました。
雌牛の欄も同様に、黄色い部分のひらがなの血統を変えることで、自動的に種雄牛名が読み込まれ、近交係数の計算が行われます。

※2016.10.27版より、血統が不明でも「−」「-」「名号不明」のいずれかを入力することで、近郊係数が算出できるようになりました。これにより四代祖が不明な場合や、一代祖のみのケースでも近交計数を調べることが出来ます。(ただし、4代祖まで入力した方がより正確な数値がわかります)

コーハイ君の基本操作はこれだけです。
皆さんの雌牛の血統と、利用する種雄牛の血統を入力してシートを作成し、プリントして凍結精液のタンクにぶら下げてみてはいかがでしょうか?
種雄牛データを追加しよう!
「コーハイ君」にはあらかじめ約1700頭(平成28年1月現在)の種雄牛のデータが入力されています。しかしあまりにも新しい種雄牛や、一部県有牛のデータは入力されていません。

データがない場合、右のようにひらがなで種雄牛名を打ち込んでも、正しい血統が表示されません。

ではどうするのか?
こういうときは、シート2の「始祖牛データ」に自分で種雄牛の血統を入力し、データを追加してしまいましょう!
ちなみにコーハイ君には右のように、いくつものシートがありますが、基本的に使用するのはシート1の「コーハイ君」と、これから説明するシート2の「始祖牛データ」のみです。

より詳しい近交係数の計算結果を知りたい場合はシート3の「近交試算シート」も使用します。他のシートは使用しません。
右が「始祖牛データ」のシートです。

ここに使用者が種雄牛のデータを入力することで、コーハイ君はあらゆる交配の近交係数計算が可能となります。

データは初期状態で約1700頭入力されていますが、自由に追加入力できます。

(慣れている人向け→利用する雌牛・種雄牛の4代祖までには絶対に出てこないなど、不要と感じた始祖牛は削除しても構いません。その場合はデータを行ごと削除し、最後に並び替え処理をして下さい)
始祖牛データは上書きではなく、表の一番下に追加していきます。

画像が小さくて申し訳ありませんが、右のように、まず一番左端に本牛の名前をひらがなで、その隣に漢字で入力します。

一つ飛ばして、4列目に父の名前をひらがなで、5列目には漢字で、同じように2代祖、3代祖、4代祖まで、ひらがなと漢字で種雄牛名を入力します。

一つ飛ばした3列目は、種雄牛本牛の近交係数を入力するスペースです。これを入力するには、「コーハイ君」で本牛の近交係数を調べる必要があります。

例えばここにある藤北景の場合、北仁と景藤−安福−茂富士−新月の雌牛の近交係数をシート1で調べれば良いのです。空欄でも機能しますが、入力されている方がベストです。

ちなみにシート4には第1花国を例にした始祖牛データのサンプルが入っています。正確なデータを判定するには、2代祖3代祖の種雄牛も始祖牛データに登録されている必要があります。データは「あいうえお順」に並んでいますので、良く確認してみましょう。

なお、血統を入力するときは、すでに表にある種雄牛名をコピーして貼り付けると、入力ミスがなくなりますよ。
さて、血統を入力しただけではまだシート1には反映されません。これを機能させるために簡単な処理をします。

まず右のように、表の『中身』全体(A7〜L末尾)をドラッグします。

シートの1行目〜6行目(近交係数、一代祖、二代祖・・・など、表の項目が書かれている部分)まではドラッグの範囲に含まないように気を付けてください。
次に画面上のツールバーから並び替えを選択します。
これはソフトのバージョンによって多少異なるかも知れませんが、ともかく右のように、キーがひらがなの種雄牛名(または「A列」)になっており、昇順にチェックが入っていればOKです。

これでOKを選択すると、追加したデータがソフト全体に反映されます。

このように、始祖牛データを追加していくことであらゆる血統の近交係数計算が出来ます。例えば架空の種雄牛データを入力して、交配のシミュレーションをすることも可能です。ちなみにデータ中に「夢」と書かれているのは、中島氏の架空の種雄牛です。
右はシート3「近交試算シート」です。

これはシート1で行われる近交係数計算の詳細を表したものです。使用方法はシート1「コーハイ君」と同じで、左上の黄色い部分に種雄牛名と雌牛の血統をひらがなで入力します。

すると画面中央の血統図が自動的に書き換えられ、画面右上に近交係数の結果と危険度の判定、画面下に共通祖先ごとの近交係数が表示されます。
お問い合わせ
以上がコーハイ君の使用方法です。そのほか、使用方法などについてご不明な点がございましたら、中島敏明氏に直接メールでおたずね下さい。(あか牛版についても同様です)

【コーハイ君の使用方法、内容についてはこちらにお問い合わせ下さい】
中島敏明氏 メールアドレス t-nakashima@ccn.aitai.ne.jp

【ファイルのダウンロードに関するお問い合わせは肉牛新報社にどうぞ】
肉牛新報社 編集部 nikugyu@nikugyu.co.jp
使用上の注意
@ コーハイ君の計算は4代祖までの簡易計算で行っています。無限世代までの正確な近交係数は表示される値よりも5%程度高まる場合があります。

A 同名種雄牛が複数ある場合(糸福など)、ひらがな入力は「いとふくかごしま」「いとふくおおいた」などになります。入力の際には始祖牛データを確認の上、間違いの無いように気を付けましょう。

B シート5以降の計算式は誤って変更されないように保護されています。解除すれば意図的に数式を変更することもできます。

C コーハイ君は一般的なエクセルファイルですので、使用中にパソコン等にトラブルがあったとしても製作者および当社では一切の責任を負いかねます。
 コーハイ君β版のご案内
 このたび、岩手県東南部農業共済組合の獣医師である佐々木理氏が、コーハイ君を元により詳細な近交係数の計算に特化した「β版」を作成いたしました。

β版では、従来のコーハイ君で4代祖までの計算だった「近交計算シート」を、6代祖までに拡大したものです。活用には6代までの血統データが必要ですが、より精密な近交係数を調べたい方へのツールとしてご活用下さい。

コーハイ君に使い慣れた上級者の方におすすめです。
なおβ版には従来のコーハイ君の「メインシート」はありません。

コーハイ君β版・近交計算シート(0.5MB)
(従来のコーハイ君を使い慣れているかた向け)
2015.4.3 NEW!






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